五色ヶ原

2007年7月6日(その2)

 半年ものあいだ厚い雪の下に隠れていたというのにツガザクラの葉はしっかりと葉緑素を保ち続け、ふたたび光合成を始めようとしています。木道に這い蹲るようにして覗き込むと、様々な芽吹きに混じってエゾコザクラの蕾が並んでいました。
 五色岳直下になだらかに広がる草原の大半は、まだ時間が止まったままのように静かで殺風景。ようやくわずかな一角にエゾコザクラとキバナシャクナゲが咲き始めていました。それでもあくる日にはまたひとつまたひとつと蕾が開き、次に訪れたときには見違えるように変わっているのかもしれません。

 *雪渓*
 五色の水場の急登から五色ヶ原上部まで雪渓が数ヶ所あります。登山道にかかるのは30~50m前後と小さくなりましたが、沢沿いにはまだ100m近くありました。雪渓上では木道や登山道の入り口を確認しながらコースを歩きますが、視界が悪いときは注意。沼の原の大沼は幕営可。

 *開花状況*
(沼の原)ワタスゲ綿毛、チングルマ↓、ヒメシャクナゲ/(五色ヶ原)エゾコザクラ、キバナシャクナゲ、チングルマ:盛期は7月中~下旬

 写真:五色ヶ原上部 7/5
    (後方はトムラウシ)