春の女神のカンケイ

 雪が解けたばかりの森にひっそりと咲くカタクリに訪問客です。春のわずか10日間ほどしか出会えないこと、そしてその美しさゆえ、春の女神と例えられるヒメギフチョウです。
 興味深いのは、北海道では、ヒメギフチョウの幼虫はオクエゾサイシンという植物だけを食べて大きくなります。そしてオクエゾサイシンはアリにその種を運んでもらい分布を広げています。アリが運ぶ距離はせいぜい数m。たとえば1年で1m分布を広げることが出来たとして、1km分布を拡大させるまでにナント1000年かかるという計算になります!
 「ヒメギフチョウ→オクエゾサイシン→アリ」じつはここには深~い深~い関係があるのです。

 写真:ヒメギフチョウ(上川・5/4)