雪虫

仕事を終え、センターを出ると雪虫が飛んでいました。
 おしりに白い綿のような分泌物を付け、飛んでいるというよりも、ゆるゆると上下に移動しながら浮遊しているという感じです。秋は何かとしみじみするような事象も多く、紅葉見てはしみじみ、山に初雪降ってしみじみ、そして雪虫を見てはまたしみじみ。でも雪虫にしみじみしてしまうのは、冬の長い北国ならではかもしれません。雪虫が舞うようになると、「いよいよ雪も近いのかしらねぇ」とご近所さんと井戸端話が始まります。
 「雪虫」はアブラムシの一種で、正式名称「トドノネオオワタムシ」など複数種があります。ヤチダモとトドマツを季節的に行き来しながら世代交代をし、晩秋に見られるのは産卵の為にトドマツからヤチダモを目指し結婚飛行する成虫たちの姿です。そして「雪虫が飛ぶと初雪が近い」とも言われます。さて冬の使者様、今年の初雪はいつごろになるでしょう?

写真:雪虫(層雲峡 9/24)