南風のいたずら

樹々がぐわ~んぐわ~んと音を立てて揺れています。
 今朝は南風が強く入り込んだ為に気温が上がりました。最低気温も2℃とプラスに転じ、現在は雨が降っています。ただ近頃は1月2月の厳冬期でも雨が降ったりすることがあるのでそうびっくりもしなくなってしまいました。
 さてこの南風で雪が緩んだおかげで、面白いものを見つけました。平地にたくさん小さな雪まくりが転がっていました。雪まくりについては以前も何度か紹介しましたが、斜面や枝などから雪隗が落下し、それが芯となって転がりながら雪を集めて大きくなっていった雪球のことです。ちょうど雪だるまを作るときに雪を転がしながら作るのを想像して下さい。
 雪まくりは、大抵は斜面を転がりながら出来るので、崖下などで春先に目にしますが、ときに斜度のない平地でも出来ることがあります。強い風が雪面の表層部を剥ぎ取り、剥がれた雪片が風に押されて転がりながら大きくなっていくのです。なんと斜面を上っている雪まくりもありました。南風のちょっとしたいたずらです。

写真:平地に出来た雪まくり(上川 1/20)