雪虫

 一昨日のこと、日も傾きかけた森の道、ゆるりゆるりと雪虫が飛んでいました。雪のように白い綿毛(本当は分泌物)をまとい、冬を告げるように舞う「雪虫」とは何とも美しい名前ですが、じつはアブラムシの仲間。本名は「トドノネオオワタムシ」といいます。雪虫はヤチダモとトドマツの樹を季節的に行き来しながら世代交代をしています。いわゆる「雪虫」の姿は、冬も近づく頃、トドマツの根から産卵の為にヤチダモを目指し飛び立った成虫たちの姿です。ところで雪虫といえば「冬の風物詩」。ところが雪虫は、初夏にもちゃんと現れるのです。秋とは逆に、ヤチダモからトドマツへ旅立つ成虫たちです。けれど誰も「夏の風物詩」などと話題にはしませんが。謎多き雪虫社会!
 
 【紅葉情報】層雲峡にも紅葉がやってきました。赤は赤の方向に、黄色は黄色の方向に。峡谷全体が色づいてきています。今週末から来週にかけて見頃になりそうです。
 
 写真:層雲峡、映月峰(10/4撮影)

高原温泉沼めぐり

 今日はミネカエデの黄色のトンネルをくぐって来ました。登山口周辺、山荘の周りがちょうど見頃です。緑沼はピークを折り返したようですが、途中途中の黄葉は先週よりすすんで、地面も黄色に。そして今日のおまけは、緑沼から見えた白雲岳の白い雪。
 明日の日曜日も、沼コースはきれいです。帰り道、エゾシカが草陰で微動もせずに。夏毛の美しい鹿の子模様は背中から消えて、冬枯れの樹肌色に変身。もう冬毛です。

 *今シーズンの沼めぐりコースは10/5で閉鎖になります。最終日10/4は緑沼までの往復となります。(高原温泉林道:10/11、15:00を以て冬期閉鎖)
 
 写真:ミネカエデ(9/30撮影)

シマリスの冬支度

2006年9月29日(その2)

 雪の中からボコッと。「?」
 顔を出したのはエゾシマリスでした。まだこどものようです。せっせと枯れ草を雪下の巣穴に運搬中。冬眠の準備です。枯れ草はシマリスの布団。エゾシマリスは一年のうち10月~4月の約半年を寝て暮らします。でもときどき起きて、ごはんを食べ、トイレも済ませます。今日のちびっこシマリスは巣材のほかにハイマツの実も運んでいました。冬のあいだの大切な食糧です。
 いくら寝て過ごすといっても場所は大雪山。こんなに頼りなげなのに凄技です。

 写真:エゾシマリス(雲ノ平・9/29撮影)

ふたたび雪です

 昨日降り続けた冷たい雨は、山の稜線をふたたび真っ白にしました。北鎮岳、北海岳、白雲岳・・ごつごつした岩肌も雪がすっぽり覆い隠しています。今度の雪はしっかり降りつもり、何だか見知らぬ山を見ているような。北海岳の向こうに続く稜線も、いっそう遥か遠く厳しく。もう夏山のような感覚で縦走登山はできません。冬山装備が必要になります。(7合目/朝6:00で3℃)

 写真:黒岳山頂より白雲・北海岳方面(9/29撮影)

林道等冬期閉鎖について

 冬期閉鎖の日程についてお知らせします。
 【道道銀泉台線】10/2(11:00)より冬期閉鎖
 【町道高原温泉線】10/11(15:00)より冬期閉鎖
 【高原温泉沼めぐりコース】10/5より閉鎖(10/4は緑沼までの往復となります)
 【黒岳石室】9/24を以て有人管理は終了しました。25日より無人。冬期入口は小屋の裏手になります。(表側入口は閉鎖)
 【黒岳トイレ】9/25を以て閉鎖しました。
 【白雲小屋】9/27より無人。冬期入口は2階からになります。(1階入口は閉鎖)
 【白雲小屋トイレ】9/27以降も、2つあるうちの片側は使用できます。

 (写真:初霜、9/26上川町)