高原温泉沼めぐり

 今日は花講座、ミズバショウ観察会で高原温泉沼めぐりコースを訪れました。歩道沿いのミズバショウはだいぶ大きくなっていて、1mもあるような巨大な葉っぱのおばけミズバショウに様変わり。けれど、残雪のそばでは顔を出したばかりの小さな純白のミズバショウもあって、遅い春を観察できました。
 ヒグマ情報センターによると、今日もヒグマの姿が高根ヶ原の斜面で確認されたそうです。新鮮なヒグマの足跡が雪の上に残っていて(巡視員いわく、つい十数分前の足跡!)確かなヒグマの存在に気持ちも引き締まります。
 今日、満々とたたえる空沼の水は空のように蒼く、雪は雲のように白く、とても綺麗でした。
 (写真:空沼)

 *三笠新道はヒグマの活動のために7/8より閉鎖になりました。沼めぐりコースの開放については、当日のヒグマの活動状況や天候によって制限があります。ヒグマ情報センターで受付をしてください。

赤石川のようす

 赤石川は蛇カゴ(石を組んでつくった大きな飛び石のようなもの)の上の雪が落ちて、蛇カゴが見えるようになりました。が、まだ岸の雪の壁が高いのでここを通ることはできません。下流側の雪渓の上を歩いていけます。北海沢もまだ雪の下でした。今後の雪解けで雪渓の状況も変わっていきます。
 (写真:赤石川の雪渓の上を歩く人)

 【赤石川・北海沢周辺の開花状況】
 エゾノツガザクラ↑、チングルマ開花、エゾコザクラ↑、ジムカデ↑、キバナシャクナゲ

黒岳のウコンウツギ

 ここ一週間のあいだに黒岳9合目の雪はすっかり消えて、さわさわと咲くウコンウツギの花の上では、ノゴマがご自慢の赤い喉を見せびらかすようにキュルキュルとさえずっていました。
 毎年7月上旬から中旬にかけて、ウコンウツギの花でクリーム色に染まる谷間の美しさは、黒岳ならではの風景。霧がかかればかかったで、またため息が出るほど。それはそれは本当にきれいなんですから。
 ウコンウツギはこれからもっといっぱいに咲き始めます。
 (写真:ウコンウツギ、9合目マネキ岩)

 【黒岳開花状況】
 (9合目)/ウコンウツギ↑、エゾノハクサンイチゲ↓、ミヤマキンポウゲ、カラマツソウ↑、ハクサンチドリ↑、チシマキンバイソウ(蕾と花)、クロユリ↑
 (山頂)/タカネスミレ↑、メアカンキンバイ、イワヒゲ↑、イワウメ↓、コマクサ蕾
 (石室周辺)/キバナシャクナゲ、エゾコザクラ↑、エゾノツガザクラ↑、チングルマ↑
 
 【登山道のようす】
 黒岳の雪渓は7合目から8合目のあいだで数箇所。どれも数mくらいと小さいですが、固く締まって滑りやすいので侮らずに。歩道は雪解け水が流れ、ぬかるみます。

山開き縦走登山

 昨日は、観察講座「山開き縦走登山」で赤岳から緑岳へ行きました。今回の講座では講師に運動指導士の方を招き、登山時の理想的な脈拍を意識しながら、ペース配分から休憩のタイミング、効果的なストレッチ、水分摂取などなど、「疲れをためない登山のしかた」を学びました。
 ちょっと意識して実践するだけで、ずいぶん疲れ度が違うということ、きっとその効果の程は、参加者ご自身のからだが証明しているはず・・。
 昨日、小泉平周辺ではチョウノスケソウが咲き始めていました。緑岳の稜線はイワウメがいっぱいで、遠くからも稜線全体が白く見えるほど。やや下り坂になってきましたが、きれいでした。
(写真:花咲く稜線とは対照的な緑岳第一花畑。大雪渓!)

【赤岳~緑岳山頂開花状況】
 ホソバウルップソウ、イワウメ、エゾオヤマノエンドウ、エゾタカネツメクサ、タカネスミレ蕾(開花あり)、チョウノスケソウ(開花と蕾)、チシマアマナ、メアカンキンバイ、ミヤマキンバイなど

赤岳のようす

 雪解けが随分すすんだ黒岳と比べると、赤岳はコースの3分の1ほどがまだ雪に覆われています。第一花園、第二花園、奥の平、第三雪渓、第四雪渓の主な斜面はすべて雪渓!第一花園は歩きやすいように雪切りされていますが、斜めの雪渓を長く横切って行かなければならないので注意が必要です。じつは雪渓の縁が氷のようにツルツル固くなって滑りやすくなるのは、雪解けがすすむこれからです。
 雪渓と雪渓のあいだの登山道沿いではキバナシャクナゲやイワウメなど咲いていますが、全体としては花はまだ準備中です。コマクサ平のコマクサもピンク色の蕾をにゅ~っと持ち上げているところ。山頂、ブルブル風に揺さぶられるウルップソウが3日前よりちょっと大きくなって咲いていました。
 (写真:赤岳第一花園)
 
 *赤岳登山バスが今日から運行されます。(7/1~9/30)昨年と時刻が変わっていますのでご注意ください。時刻表はホームページ、トップ画面の「アクセス」から検索できます。