赤岳コースの雪渓

 赤岳の残雪状況は、第一花園看板前の樹林帯は登山道が見えてきていますが、約73mの雪渓が残っており、
登山道も雪解け水が少し流れ込んでいます。また第一花園看板前から一部登山道が見えていますが約19mの雪渓があり、
看板から第一花園中間までは約70m、約104m、約64mの雪渓が途切れつつですが残っています。
急斜面なので、滑落に注意してください。

 また第二花園と奥の平は、ほぼ全面雪渓で、ポールマーキングはされていますが、
視界不良時は道に迷う可能性があるので注意が必要です。

 コマクサ平のコマクサは咲いている株が増えて見頃ですが、
蕾状態の株も多いため、まだしばらく見る事ができそうです。

 第3雪渓は、一部登山道が見えていますが、下部約33m、中間約30m、上部約31mの雪渓が残っています。
雪解けが進んでいるため、踏み抜きに注意してください。

 第4雪渓は、約168mの雪渓が残っています。ポールマーキングされていないため、視界不良時の道迷いなどには注意が必要です。
また、雪解け水が大量に流れ込んでおり、非常に歩きづらいです。

開花状況
 第1花園  コツマトリソウ○・ハクサンチドリ○・エゾコザクラ↑・ホソバイワベンケイ↑・ミヤマキンバイ↑・
 第2花園  全面雪渓
 コマクサ平 コマクサ○・ミヤマキンバイ〇・メアカンキンバイ○・イワウメ○・エゾイソツツジ○・ジンヨウキスミレ○
       ・エゾイチゲ○・ヒメクロマメノキ○・チシマキンレイカ↑
 第3雪渓  キバナシャクナゲ○・エゾコザクラ↑・イワウメ○・ジムカデ○・イワヒゲ↑・エゾノツガザクラ○・チングルマ↑
 第4雪渓  イワウメ○・ミネズオウ○・ミヤマキンバイ○・チングルマ○
 赤岳山頂  メアカンキンバイ○・ミヤマキンバイ↑・イワウメ○・ミネズオウ↑・ホソバウルップソウ○・タカネツメクサ↑
       ・チシマアマナ↑・チョウノスケソウ↑・エゾノオヤマノエンドウ○

写真:コマクサ平 7/1

見頃です

黒岳ペアリフト

 リフト乗車中、足元には「チングルマ」「チシマノキンバイソウ」等が
見頃を迎えています。例年よりも花付が良く、群落を形成しています。

 エゾコザクラやエゾツガザクラ、ミヤマキンポウゲ等
も開花しており、片道15分の空中散歩もお勧めです。

 登山が難しいという方も、リフトに乗り
新散策路の「カムイの森のみち」を歩かれるのはいかがでしょうか?
片道約15分で黒岳の雄姿や「あまりょうの滝」などもご覧いただけます。

 尚、チングルマやエゾコザクラはやや萎れかけも出始めましたので
お早目の散策を~。

写真:黒岳ペアリフト乗車中のチングルマ・チシマノキンバイソウ 6/29

赤岳コースの雪渓

赤岳残雪状況 

 赤岳の残雪状況は、第1花園は全面雪で、ポールマーキングはされているので道迷いはないと思いますが、
中間部より急斜面なので歩くときは注意してください。

 展望台から第2花園にかけての登山道では雪解け水が多く歩きづらい状況です。
また、第2花園も全面雪で、ポールマーキングはされていますが、視界不良時は道に迷う可能性があるので注意が必要です。

 コマクサ平では、ミヤマキンバイ、イワウメなどが咲いていました。また、コマクサは咲いている株も見られましたが、
つぼみの状態が多いため、満開まではもう少し時間がかかるかもしれません。
 
 第3雪渓は、一部登山道が見えていますが、上部には雪が残っています。
また、下部では約116m、中間部でも約45mの雪渓が残っています。

 第4雪渓は、ほぼ全面が雪です。また、雪解け水が大量に流れ込んでいるため、非常に歩きづらいです。
しかし周辺では、イワウメ、キバナシャクナゲ、ミネズオウなどが咲いており、赤岳コース内では、一番広範囲に花が咲いています。

開花状況
 第1花園  全面雪渓
 第2花園  全面雪渓
 コマクサ平 コマクサ↑・ミヤマキンバイ〇・メアカンキンバイ○・イワウメ○
 第3雪渓  キバナシャクナゲ○・エゾコザクラ↑・イワウメ○
 第4雪渓  イワウメ○・ミネズオウ↑・ミヤマキンバイ↑・チングルマ↑
 赤岳山頂  メアカンキンバイ○・ミヤマキンバイ↑・イワウメ○・ミネズオウ↑

写真:イワウメと第4雪渓 6/26

エゾシマリス

 ポン黒岳で久しぶりに多くのシマリスが採食していました。
生息数は増えている?かどうかは不明ですが・・・。

 カラスが隠した餌を次から次へと掘り起し、
見事に探し当て採食していました。

 この日はナキウサギの声もあちらこちらで聞こえ、
シーズンインに向けて登山者を楽しませてくれることでしょう。

*先日、ポン黒岳周辺で若い個体のヒグマが確認されました。
また、赤岳第一花園・緑岳第一花畑でも確認されています。
ヒグマはどこにでも生息しています。
特にこの時期は、餌を求めて確認される確率が高いです。
鳴り物は必ず持参して下さい。

写真:イワウメの群落とシマリス ポン黒岳にて 6/25

黒岳北東斜面

黒岳残雪状況

 来館のお客様やお問い合わせのお電話で「今年は雪が少ないと聞いた」、
という方が多くいらっしゃいますが、確かに昨年比は少ないものになっています。

 が、黒岳につきましては、いまだ残雪が多く
断続的に登山道は出ているものの、ほぼ雪の上を歩きます。

 雪のある場所につきましては、全て「滑落」「踏み抜き」「道迷い」等の
危険性があります。

 特に「下り」での歩行は、雪面が硬いこともあり(ここ数日気温が上がっていません)
滑落の危険が大です。(本日はやや気温が上がったため、上面は柔らかいですが、その下は氷です)

 まだまだ一般的ではありませんが、今後雪どけは確実に進んでいくものと
思われます。(本日も数組、既に七合目で断念。数名の登山者は軽装であったため、お断りしました)
(軽登山靴やスニーカー程度の装備では、登頂は困難です)(登山靴でも厳しいという登山者もおられました)

 行き交う登山者とお話をしましたが、皆口を揃えて、
「甘く見ていた」という談です。先日は滑落事故もありました。
登頂される方は、装備を万全に十分注意されて下さい。

 お花は九合目を過ぎた辺りから徐々に開花してきています。
目立ってきたのは「エゾノハクサンイチゲ」「エゾイワハタザオ」「エゾイチゲ」等です。
特に今年は「エゾイワハタザオ」の群落が目に付きます。
そろそろシーズンインですが、幸先の良い花付です。

 ポン黒では「イワウメ」が範囲を拡げていました。
先日の降雪でやや萎れかけも見受けられますが、蕾もまだたくさんある状態です。

写真:黒岳九合目周辺 ポン黒イワウメ群落 6/25