黒岳北東斜面

黒岳情報

 黒岳の雪渓は1ヶ所のみとなりました。
8合目標柱を過ぎてから約2mの雪渓です。(転倒に要注意です)

 お花は、九合目周辺から「チシマノキンバイソウ」「ウコンウツギ」が
群落を形成してきており、いよいよ「花の黒岳」に近付いてきました。

 頂上からポン黒岳間は「エゾツツジ」「イワブクロ」も開花しはじめており
先に開花している「タカネオミナエシ」「コマクサ」等とあわせ、あと数日でこちらも賑やかになりそうな様相です。

 石室から雲ノ平周辺では「キバナシャクナゲ」「チングルマ」「エゾツガザクラ」
「ミヤマキンバイ」「エゾコザクラ」等が開花していますが、
小群落を形成していたり、蕾の状態であったり、やや萎れかけがあったりと「様々な状況」ですが
今後のお天気に期待したいところです。

 特に「雲ノ平周辺」では、群落状態とはなっているものの、
先日の「霜」の影響もあり、やや「まばらな開花」状態の場所もあります。

*赤石川は水量少なく流れも緩やかです。前日・当日等のお天気次第では状況が変わります。
*北鎮岳分岐下雪渓は相変わらず起伏のある雪渓です。特に下りでの使用は十分注意されて下さい。

写真:九合目周辺のウコンウツギ 雲ノ平周辺のチングルマ等 7/17
  • 開花中です。

エゾナキウサギ

 黒岳石室周辺の「ポン黒岳」で、
ナキウサギが採食していました。

 時には写真のように高山植物なども食します。
この日は「イワヒゲ」や「メアカンキンバイ」なども・・・。
(写真下)

 基本「草食」であり、さまざまな植物を採食しますが
写真のように「地衣類」等も食べます。
(写真上)

 ナキウサギ目当てに道内外より黒岳に登られていますが、
登山の休憩時や、また黒岳石室に宿泊してナキウサギ観察もおすすめです。

写真:エゾナキウサギ 7/11

黒岳北東斜面

 黒岳の雪渓も、残すところあと4ヶ所となりました。
七合標柱後2m・八合標柱後2・8・5mです。

 滑落の心配はありませんが、特に下りで転倒される方が
多いです。雪面もやや硬めです。十分注意されて下さい。

 お花は九合目周辺から花数・種類も徐々に増えていっています。
特に、九合目周辺からは写真の「ウコンウツギ」が群落を形成してきました。

 また、雲ノ平周辺では「キバナシャクナゲ」「チングルマ」「エゾノツガザクラ」
「ミヤマキンバイ」「エゾコザクラ」等々が小群落を形成しています。

 朝晩が中々気温が上がらず、8日早朝に雲ノ平周辺で「霜」がおりました。
この状況が少なからずお花の開花に影響があったようですが、
まだまだ蕾もたくさんあることから、今後のお天気を注視していくこととなります。

*赤石川~水量少なく流れも緩やかです。気象によっては状況が変化します。
*北鎮岳分岐下~相変わらず起伏のある雪渓です。特に下りでの使用は十分注意されて下さい。

装備を万全に十分注意されて登頂して下さい。

*お知らせ
台風等の影響でロープウェイ1合目~五合目登山道が閉鎖されていましたが、
7/11PM1時開通となりました。
但し、まだ不安定な部所もあり天候状況によっては日々変化し閉鎖の可能性もあります。
また、登山道入口の看板は未設置ですが、数日後に設置予定です。

写真:九合目周辺ウコンウツギ(右上はマネキ岩)・雲ノ平周辺キバナシャクナゲ 7/11

赤岳コースの雪渓

赤岳残雪状況

 赤岳の残雪状況は、第一花園看板前の樹林帯は登山道が見えてきていますが、
約22m、約24mの雪渓が途切れながら残っています。
また第一花園看板前からは一部登山道が見えていますが、約52m、約88m、約51mの雪渓が途切れながら残っています。
雪面が硬く滑りやすく急斜面のため、滑落などには注意してください。

 第二花園は、ほぼ全面雪ですが、溶けてきているので踏み抜きには注意が必要です。
また奥の平では、約15m、約71mの雪渓が途切れながら残っています。
さらに雪渓にステップ跡が残っていますが、登山道が出てきているので、そちらを歩くようにしてください。

*コマクサ平のコマクサは、ちょうど見頃を迎えています。まだ見頃は続きそうです。

第三雪渓は、下部に約8mを残し、ほぼ全ての雪渓が消失しました。

第四雪渓は、約133mの雪渓が残っています。雪渓上には、先行者のステップ跡が残っていますが、
登山道ではないので、登山道を示すロープ沿いに歩いてください。
また、雪渓までの登山道では雪解け水も多く流れ込んでいるため、歩きずらい状況です。
雪渓を過ぎた後は、砂利で滑りやすいので気をつけてください。


開花状況
 第1花園  ハクサンチドリ○・エゾコザクラ○・ウコンウツギ○・ミヤマキンバイ○・ミツバオウレン○・ショウジョウバカマ○
 第2花園  全面雪渓
コマクサ平 コマクサ○・ミヤマキンバイ〇・メアカンキンバイ○・イワウメ○・エゾイソツツジ○・ジンヨウキスミレ○・ヒメクロマメノキ○・チシマキンレイカ○・マルバシモツケ○・イワブクロ↑・エゾノツガザクラ○・キバナシャクナゲ○・キバナシオガマ○
 第3雪渓  キバナシャクナゲ○・エゾコザクラ○・イワウメ○・ジムカデ○・イワヒゲ○・エゾノツガザクラ○・チングルマ○
 第4雪渓  イワウメ○・キバナシャクナゲ○・ミヤマキンバイ○・チングルマ○・エゾコザクラ○・エゾノハクサンイチゲ○
 赤岳山頂  メアカンキンバイ○・ミヤマキンバイ○・イワウメ○・チョウノスケソウ○・チングルマ○・エゾノツガザクラ○

写真 チングルマとエゾノツガザクラ(赤岳山頂周辺) 7/8
  • 装備を万全に安全な山行をお願いします。

緑岳コースの開花状況

緑岳・小泉平 開花状況

 緑岳から小泉岳にかけての稜線で開花が進んできています。
イワウメやホソバウルップソウはすでに開花のピークを過ぎましたが、
エゾオヤマノエンドウやキバナシオガマなどの風衝地の植物が咲き始め、場所によっては黄色や紫が目立ちます。
チョウノスケソウも徐々に開花してきましたが、花数が少ない印象です。

 写真を撮る登山者も多い時期ですが、
貴重な植物群落のまわりで登山靴による踏みつけが見られるのが気がかりです。
登山道外は歩かずに、花見や撮影を楽しんでください。

開花状況
緑岳~板垣分岐:ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ・イワウメ・エゾオヤマノエンドウ・ホソバウルップソウ↓ エゾタカネツメクサ・チョウノスケソウ↑
板垣分岐周辺:ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ・イワウメ・エゾオヤマノエンドウ↓ ホソバウルップソウ〇 エゾタカネツメクサ・チョウノスケソウ↑
板垣分岐~小泉平:エゾオヤマノエンドウ・ミヤマキンバイ↓ コマクサ・レブンサイコ・チシマキンレイカ始
小泉平:ホソバウルップソウ・エゾノハクサンイチゲ↓ エゾオヤマノエンドウ・キバナシオガマ・エゾタカネツメクサ・〇 エゾハハコヨモギ・チョウノスケソウ↑ タカネスミレ・チシマキンレイカ・レブンサイコ始

残雪状況
第一花畑:端部を除き登山道露出
第二花畑:登山道一部露出
第二花畑上部:中間部で80メートルほど登山道露出
エイコの沢ガレ場周辺:全面雪

写真 小泉平 7/8