黒岳北東斜面

黒岳残雪情報及び開花情報

 5月初旬の黒岳七合目の積雪量が約400㎝、昨年同日で330㎝と
昨年対比では随分と多い量となっていました。が、6月中旬北海道では異常な暑さとなり
平地では30℃を超える場所もありました。この気温が山岳地帯にも影響があり
黒岳に関しては一気に雪どけが進んだものと思われます。
(現在のところ昨年並みに推移しています)

 但し、登り始めから8合目周辺までは断続的に雪が残っています。(以降、頂上直下に約2mの雪渓のみ)
滑落するほどの状況ではありませんが、下りは転倒等に十分な注意が必要です。

 お花は九合目周辺から花数や種類も増えつつありますが、特に「ウコンウツギ」が
部分的に開花しており数日の内には満開になりそうな様相です。

 また、写真の通り「雲ノ平周辺」では「キバナシャクナゲ」が見頃を迎えています。
チングルマも部分的に小群落となってきています。

*赤石川は雪が落ち川が見えており「蛇カゴ」も露出しています。
*北鎮岳分岐下雪渓は相変わらず急斜面に雪が付いています。

装備を万全に安全な山行をお願い致します。

写真:黒岳七合目周辺 雲ノ平周辺 7/3

赤岳コースの開花状況

赤岳・小泉岳開花情報

 赤岳から小泉岳・小泉平にかけて徐々に開花が進んできました。
チョウノスケソウやホソバウルップソウも開花し始めました。

コマクサ平のコマクサはまだ蕾が多いです。開花状況は以下のとおりです。

コマクサ平:キバナシャクナゲ↓ コマクサ・メアカンキンバイ・ヒメイソツツジ↑ コケモモ・イソツツジ始
第三雪渓下:ジンヨウキスミレ・キバナシャクナゲ↑
第三雪渓:エゾコザクラ◎ キバナシャクナゲ○ ジムカデ↑
第四雪渓:キバナシャクナゲ・ジムカデ・エゾコザクラ・ミヤマキンバイ・チングルマ・イワウメ↑
赤岳:ミネズオウ・コメバツガザクラ・メアカンキンバイ↓ イワウメ○ キバナシャクナゲ・ホソバウルップソウ↑ タカネスミレ・チョウノスケソウ始
小泉岳:コメバツガザクラ・ミネズオウ・ウラシマツツジ↓ キバナシャクナゲ・イワウメ〇 エゾノツガザクラ・ミヤマキンバイ↑ ホソバウルップソウ始
小泉平:エゾオヤマノエンドウ・チシマアマナ・ミネズオウ↓
イワウメ・ミヤマキンバイ○ ホソバウルップソウ・チョウノスケソウ↑

写真 ①赤岳山頂付近 ②チョウノスケソウ(小泉平) 7/1

赤岳コースの雪渓

赤岳残雪情報

本日から赤岳登山バスが運行を開始しました。

赤岳登山道の融雪状況は、一部で早いものの、ほぼ例年並みという印象です。

 第一花園は最初の雪渓を渡ると、看板のところまで登山道が露出していますが、
あとは見晴台直下までほぼ雪の上です。マーカーもあり、雪切もしてありますが、
急斜面のトラバースになりますので、じゅうぶん気を付けてください。

 第二花園は全面雪が残っています。
奥の平は中間部で三分の一程度登山道が露出していますが、大半は雪に覆われています。
第二花園・奥の平とも、マーキングがしてありますので、ショートカットをせずにルート上を歩いてください。

第三雪渓は例年に比べて雪解けが早く、最下部で雪渓を横断した後は上まで登山道上を歩きます。

第四雪渓は、下部の三分の一くらいがまだ雪をかぶっていますが、上部は登山道が出ています。

第四雪渓上部から赤岳山頂まではすべて登山道が露出しています。

写真 ①赤岳第一花園 ②赤岳第三雪渓 7/1

お知らせ

三笠新道

ヒグマの動きが活発になってきたことから、
本日6月30日より通行止めとなります。

取り急ぎお知らせいたします。

2020.06.30

緑岳残雪状況

緑岳残雪情報

ことしはいつもの年より残雪が少ない印象です。

 登山口の高原温泉から第一花畑の入り口までは雪を踏まずに登れます。第一花畑はまだ一面の雪原(写真①)ですが、
ポールによるマーキングがされており、視界不良時以外は迷う心配はなさそうです。
第一花畑端部と第二花畑の間は一部登山道が露出しています。

 第二花畑からエイコの沢ガレ場までは、一部を除き、全面雪が残っています。
エイコの沢ガレ場下に例年できるシュルンド状の窪みも、ことしは形成されておらず、ひかくてき歩きやすい状態です(写真②)。
 
高原温泉から緑岳までの往復であれば、アイゼンやピッケルなどの滑り止めは必要ないでしょう。

写真 ①緑岳第一花畑 ②エイコの沢ガレ場 6/24