北鎮岳分岐下雪渓

北鎮岳分岐下の雪渓は先週よりもさらに小さくなり、概算で80mほどになっていました。雪質もザクザクでこれまで以上にしっかりと階段状に踏み跡がついていたので、みなさん登山靴のみで歩いていました。
ただ、下りや悪天候時は滑りやすくなるため、不安な方は滑り止め対策をなさってください。

写真:北鎮岳分岐下の雪渓 7/22

雲の平方面

雲ノ平のチングルマの群生、まだ見頃が続いています。
石室に近い方やお鉢平展望台寄りでは綿毛になっていますが、見応えのあるチングルマの群生がまだ多く残っています。チングルマの群生を見るなら、きっと今がラストチャンスです!

写真:雲ノ平周辺 7/22

黒岳石室周辺

黒岳石室周辺では、ガレ場下の最後まで雪が残っていたところでエゾノツガザクラやコエゾツガザクラ、チングルマなどの群生が見られます。ガレ場に近い方ではまだキバナシャクナゲもきれいに咲いていますし、ミヤマキンバイの群生もあり、狭い範囲ではありますが十分お花を楽しむことができます。他に、イワヒゲやジムカデ、ヨツバシオガマ、ミヤマリンドウなども咲いています。石室の道標近くでは、まだ他の場所では見られないワタスゲもきれいです。

今日は土曜日ということもあり、昼前にはテント場も石室も満員になったそうです。水も引き続き不足中だったので、水が必要になる方は十分な量を持参するか北海沢まで汲みに行くなどして確保してください。

写真:黒岳石室周辺 7/22

黒岳

黒岳は花盛りです。九合目ではチシマノキンバイソウが花数を増やし、マルバシモツケもまとまって咲いているものが多いです。ハイオトギリも続々と開花し、足下を華やかにしてくれています。そして、ダイセツトリカブトも咲き始めました!蕾の状態のものがたくさんあるので、これからどんどん咲き始めると思います。
ウコンウツギは七合目で咲き始めのものが見られるものの、八合目・九合目では傷んでいるものや萎れているもの、花が終わってしまったものが多くなりました。
これからはアザミ類やミヤマアキノキリンソウ、ヤマハハコが黒岳の登山道を彩ってくれそうです。

黒岳山頂からポン黒岳周辺までエゾツツジがきれいに咲いています。山頂からちょっと足を延ばして、ぜひご覧になってみてください。

写真:黒岳九合目周辺、黒岳山頂 7/22

注意喚起

白雲小屋周辺のヒグマ

 すでにお知らせしているように白雲小屋のテント場は、親子連れのヒグマが居着いているため、閉鎖されています。
 管理人のお話では:
・テント場背後の草地で食草を食べたり、水場で水を飲む。
・高根ケ原方面に向かう登山道を横切って板垣新道上を歩き、ヤンベタップ沢方面に移動する。
などの行動が常習化しているそうです。
 忠別岳方面から白雲小屋へ向かう場合は、小屋直下のハイマツ帯が死角になって見えないため通過の際はじゅうぶん気をつけてください。また、板垣分岐の道標にヒグマの体毛が付いていました。ヒグマが頻繁に利用している板垣新道はできれば通過を避けた方がいいでしょう。白雲分岐から小屋へ降りる場合は、水場付近でのバッタリ遭遇に気をつけてください。
 テント泊での縦走を予定している方は、周辺の黒岳石室や忠別岳避難小屋を利用するなど、計画の変更をお勧めします。

写真 ヒグマの体毛(板垣分岐) 白雲小屋テント場 7月20日