キバナシオガマの顔

2007年7月12日(その2)

 小屋泊りの登山者はすでにそれぞれの予定地へ向けて出発し、今宵の宿泊者が到着するにはまだ早い正午前の白雲小屋はいたって静か。そこへブ~ンとやって来たマルハナバチが蜜を吸いに潜り込んだのは花も見頃のキバナシオガマ。日本では大雪山だけに生育する固有の植物です。「シオガマ」というと他にタカネシオガマ、ヨツバシオガマなどがありますがどれも花はピンク色。その中でも紅一点(この場合は黄一点)の黄色い花を咲かせます。じつはこのシオガマたちは、スゲの仲間に寄生する半寄生植物。ときどき感心するぐらい立派な株に出会うことがありますが、それもじつはスゲのおかげ半分。「寄生」も厳しい環境で習得した生きる技なのです。
 
 *開花状況*(白雲小屋周辺~小泉平)
キバナシオガマ○、エゾタカネツメクサ○、キバナシャクナゲ、チシマキンレイカ↑、エゾノハクサンイチゲ、エゾツツジ蕾~開花

 写真:キバナシオガマ(白雲小屋7/11)