ヒグマたちの冬

 昨日から降り積もった雪は、見る見るうちに山あいの林道を白で覆い隠してしまいました。その白の中で、この大きな足跡はとても目立ち、私をドキリとさせるには十分でした。なぜなら、ベタベタとついた足跡の傍にはエゾシカの死骸があったからです。エゾシカには食べられた形跡があり、足跡も新しかった為すぐにその場を離れました。
 ヒグマが冬ごもりに入るのは個々の生理状態により差がありますが、早い個体では11月中旬頃から入るそうです。もしかすると、もう穴を探している頃かもしれません。しかし、厳冬期に雨が降ったり、平均気温が上昇したりと、異常気象や温暖化が叫ばれて久しい今年。これがいきものたちの生理にも少なからず影響を与えているのです。今年はどんな冬になるのでしょうか。ヒグマたちに安眠は訪れる?

 写真:林道に続くヒグマの足跡(11/11)