さよなら・おかえり

 朝の楽しみは庭先に訪ねてくる野鳥たちを窓越しに眺めること。11月になってもまだ腰を落ち着けていたルリビタキもこのところ顔を見せず、ついに南へと旅立ったのか。長い旅路、無事でありますように。
 土手に面した山葡萄の蔓は、鳥たちの憩いの場となっているようで、太っちょのゴジュウカラが虫探しに精を出し、先に食事をしていたコゲラやシマエナガも遠慮するぐらい。一方、カケスが地面でしきりに何かを啄ばんでいる様子、一体何を?と見てみると、どうやらカメムシが目当てらしい。カメムシが減ってくれるならありがたいとカケスに感謝するも、何せここはカメムシ王国。どうしても供給量が消費量を上回ってしまうのです。
 旅立ってしまう鳥もいれば、越冬にやって来る鳥たちもいます。ツグミの賑やかな一団が北からやってきました。落ち葉をパッパッとひっくり返し、虫を探す姿が面白い。
 葉が落ちて、森はすっきりと見通しが良くなりました。野鳥観察には丁度良い季節です。

 写真:ゴジュウカラ(層雲峡 11月)