霜降(そうこう)

 これは昨夜の星空が置いていったのです。
 朝、目覚めると外は別世界になっていました。畑の取り残しの人参もヒメジオンの花も隣の屋根も、あらゆるものが霜の氷をつけて真っ白です。歩くたび長靴に触れるネコジャラシがしゃりんしゃりんと音を立てます。初めて見る景色でもないのに、初雪を迎えた朝のようにわくわくした気持ちになります。
 霜降りる頃、霜降を迎えました。これからはこんな幻想的な朝も日常となってしまうのです。

 写真:野原一面に降りた霜
(清川 10/25)

 【霜】霜は空気中の水蒸気が地物に接触して細かい氷を形成したもので、よく晴れた風のない夜に気温が氷点下に下がると出来ます。同じように、雪も空気中の水蒸気が昇華して出来た氷の結晶ですが、霜が地物に付着し成長するのに対し、雪の結晶は空気中に浮かんで成長します。
 (参考/雪の結晶)