ヒナは、そのままで。

昨日、オオルリだと思われるヒナを手に乗せたお客様が当センターにいらっしゃいました。近くを歩いていたら石の上にヒナが留まっていて、近づいても動かないものだから心配になり、手に乗せて当センターに連れて来たそうです。ヒナのことを心配し、助けてあげたいという気持ちはとてもわかるのですが、このような場合は決して手を出さないでください。

野鳥のヒナが親鳥から離れてひとりぼっちでいても、それは“迷子”ではありません。巣立ち間近や巣立ち直後のヒナであることが多く、巣が近くにあったり、親鳥が少し離れたところで見守っていたりします。

巣立ち直後のヒナは、上手く飛べなかったり、歩けなかったりすることが多く、動かずに地面にじっとしている場合があります。親鳥は人の姿が見えなくなると、ヒナのもとへ戻って世話をします。人がそばにいると親鳥はヒナに近づくことができなくなりますので、ヒナを見かけても手を出さずに自然のままでお願いします。

※昨日お客様が連れて来たヒナは、元いた場所へ戻しました。しかし、そのすぐ近くにはシマヘビが!ヒナが無事に成鳥となってくれることを祈るばかりです。

写真:オオルリだと思われるヒナ、シマヘビ(層雲峡) 8/12