赤石川増水中

7月20日現在、赤石川は状況が一変しました。写真は16日現在のものですが、急激に雪解けが進み雪渓の上を歩くことはできません。
 状況は毎日変化しますが、今のところ水量が多いため、スパッツ・ストック等の装備の携行をおすすめします。蛇カゴの上を渡ることになりますが、場合によっては水中歩行になります。

 写真:赤石川雪渓7/16

登山道の残雪状況

 7月前半は天気も不安定で雨の多い日が続きましたが、ここ数日は、好天にも恵まれ山の雪解けもかなり進んでいます。しかし場所によっては普段よりも雪が多いところがあるので、特に本州からの登山者にとっては頭の痛い問題となっています。(センターへの問い合わせの大半は雪渓状況です)各登山コース(黒岳、赤岳、緑岳)の雪渓状況に共通していることは、例年よりも厚みのある雪渓が多いということです。なかでも赤岳コースの第3雪渓では、いまだに登山道が出ていない状態なので、登山者は150m以上の雪渓を、ほぼ直登するように登り下りしています。雪道が苦手な登山者にとっては、どのコースもまだまだ苦労する登山が続きそうです。

【開花状況・赤岳】
コマクサ平:コマクサ↓、イワブクロ○、チシマツガザクラ◎
第3雪渓:チングルマ○、エゾコザクラ○
第4雪渓:エゾノツガザクラ○、エゾコザクラ○、チングルマ○
赤岳山頂:エゾツツジ○、タカネツメクサ○、チングルマ○

【残雪状況】(第1花園)42、31m・(第2花園)125m・(奥の平)103m・(第3雪渓)175m・(第4雪渓)20,12,35m*数値は登山道上に残る大まかな距離です

 写真:赤岳第3雪渓 7/16

「青」が来た!

 「稜線の花はもう盛りを過ぎて」と、書き出すことになるのだろうという予想は大きく外れました。緑岳山頂から小泉岳方向にすこし歩いてみると、あらッ、ビックリ。エゾハハコヨモギの白緑の葉が包む山肌のあちらこちらに、鮮やかなピンクのエゾツツジの花・花・花。そして足下のそこここに上品な青紫色のチシマギキョウが!稜線は夏本番。ついに「青」の季節が来ました。風衝地好きな方にはこの三連休のオススメ・スポットです。
 とはいえ、山腹部にはまだまだ残雪も多いので、お出かけの際には地図とコンパスを忘れずに!

残雪の状況:
第一花畑木道終点付近から約180mの雪渓
第二花畑木道終点付近から約150mの雪渓
第二花畑上部からエイコの沢ガレ場まで1枚の雪面が続く(分断されつつあるが、視界不良時要注意)

開花状況:
登山口周辺:ダイセツヒナオトギリ↓・ヨツバヒヨドリ↑
樹林帯:ゴゼンタイバナ↑・ミツバオウレン↓
第二花畑:エゾコザクラ(咲き始め)
エイコの沢ガレ場:トカチフウロ↓・ヤマブキショウマ↑
緑岳斜面:コマクサ↓・エゾイワツメクサ↓・ヒメイワタデ↑・シラネニンジン↓・メアカンキンバイ↓・イワブクロ↓
緑岳山頂~板垣分岐:エゾツツジ↓・エゾイワツメクサ↓エゾタカネツメクサ↑・ヒメイワタデ↑・クモマユキノシタ↑エゾハハコヨモギ↑・イワブクロ↓・チシマキンレイカ↓・コマクサ↓・メアカンキンバイ↓・チシマギキョウ↑

写真:白雲岳を背景に咲くチシマギキョウ(ピンクはエゾツツジ、白はエゾタカネツメクサ)

黒岳九合目

黒岳九合目のウコンウツギ・チシマノキンバイソウの群落です。残花もあるものの、十分に見ごたえのある九合目です。七合目~八合目にかけては、雪解け後のためお花はまだ早い感がありますが、これから徐々に咲いてくると思われます。

【開花状況・黒岳】ウコンウツギ、エゾヒメクワガタ、カラマツソウ、チシマノキンバイソウ、トカチフウロ、ハクサンチドリ、ミヤマキンポウゲ、モミジカラマツ、ヤマブキショウマ、イワギキョウ、エゾイワツメクサ、エゾツツジ、コマクサ、メアカンキンバイ等

【雪渓状況・黒岳】黒岳七合目~八合目にかけて数ヶ所の雪渓が残っています。
 4箇所程度ですが、距離も短いものであり、そろそろ消雪しそうです。しかし、まだまだ雪解け後の悪路や、下りは要注意です。

 写真:黒岳九合目7/14

赤石川

7月14日現在の赤石川の状況です。写真の通り、まだ雪渓の上を渡ることが出来ます。但し、スノーブリッジのような形になっており、天候の状況によっては、いつまで雪渓上を渡れるか微妙なところです。既に、雪が落ちて蛇カゴ(雪渓がなくなりますと、この上を渡っていただきます)も見えはじめていますが、近日中に、安全のため雪切を行う予定です。通過の際は、十分注意して渡って下さい。

 写真:赤石川7/14