赤岳・第一花園

 赤岳観光道路が6月16日に開通しましたので、山の状況を見に赤岳まで登ってきました。雨が降ってもおかしくない天気でしたが、銀泉台の駐車場には早朝から10台ほどの車が止まっていました。よく見るとブーツを履きスキー板を担いでいる方がほとんどでした。スキーヤーが多いのも裏づけるほど銀泉台には多くの雪が残っており、第一花園はスキーヤーの為のゲレンデ状態となっていました。しかし、スキーヤーにとっては良くても、登山者にはこの雪の多さは致命傷と言えるでしょう。なぜなら、この時期の第一花園は山岳ガイドも嫌がる急斜面の硬い雪渓が400m以上も続き、万一滑落しようものなら500m下の林道まで滑り落ちてしまいかねない難所となっているからです。そして今シーズンも、この硬い急斜面の雪渓は登山者の行く手を阻む事でしょう。

写真:第一花園看板付近 赤岳 6/18

黒岳のサクラ

遅咲きの「黒岳のチシマザクラ」が見頃を迎えています。黒岳ロープウェイ五合目の「高松台」という場所で観賞できます。後方には残雪の黒岳の雄姿が聳え、雪とマッチして幻想的な風景です。「この時期に桜?」と思うかもしれませんが、毎年黒岳ではこの時期に見頃を迎えるのです。

写真:黒岳とチシマザクラ 黒岳五合目高松台 6/17

黒岳のノゴマ

夏鳥で、スズメよりやや大きいです。通常は藪の中で行動することが多いですが、この日は、黒岳頂上直下のハイマツの上で元気に鳴いていました。鳴き声はとても複雑で「ヒーチョリチリ- チュイチュイ」と、山全体に響き渡るほど澄んだ鳴き声です。今日は天候も良く、リフトから上はキビタキやカッコウ、ギンザンマシコやカヤクグリ、アオジやコゲラの鳴き声も聞けました。尚、気温が上がる予報となっていますが、山はまだまだ寒いです。先日は、黒岳の石室で降雪もありました・・・。

写真:ノゴマ 黒岳 6/16

今シーズン最初のお花

黒岳北東斜面で今シーズン最初に咲いた花は「ショウジョウバカマ」でした。残雪とマッチしてとても良い感じです。他には、まだ数株の状態ですが、エゾイワハタザオ・キバナシャクナゲ・ミヤマキンバイなどです。これからは、コメバツガザクラ・ウラシマツツジなどが咲いてきますが、イワウメの大群落はまだ時間がかかりそうです。尚、黒岳五合目から七合目間も色々とお花が咲いてきています。キバナシャクナゲやエゾコザクラ、エゾノツガザクラやミツバオウレン・・・。また、遅咲きの「チシマザクラ」も開花してきています。「残雪と桜」も中々綺麗ですが、リフト下に咲く「エゾコザクラ」も見頃となってきました。

写真:ショウジョウバカマ 黒岳 6/16

黒岳石室

6月6日から雪割りが始まって、ようやく入り口前が開きました。写真の通り、2mはありそうな雪壁、しかも硬い・・・。管理をされている方のご苦労が、目にみえるようです。いつまでも残ってもらえるように、大切に使いたいですね。ちなみに、この雪では中々水を取ることは難しいです。営業開始は18日ですが、飲料水は持参が必要となります。

写真:黒岳石室 6/16