白雲岳避難小屋周辺

白雲小屋周辺情報

 白雲小屋周辺では7月22日頃から頻繁にヒグマが出没しています。
小屋番の話では、一頭なのか二頭なのか個体識別ができていないので定かではないが、
テントサイト奥の雪渓で涼んでいたり、トイレ周辺をうろついたり、高根ヶ原方面や板垣新道の登山道ちかくで採食したりと、
神出鬼没の出没ぶりだそうです。

 姿を確認できるかと小屋のテラスで待機していたところ、
高根ヶ原へむかう縦走路近くの雪渓上に一頭いるのを見つけましたが、残念ながら遠すぎて写真は撮れませんでした。

 最初は雪渓上で涼んでいるようすでしたが、やがて登山道脇の草地で採食を始めました。
双眼鏡で観察中に、忠別岳方面から近づいてきた登山者と近距離(10m以内と思われます)で遭遇し、ヒグマは逃げて行きました。
しかし、登山者が立ち去ってから30分ほどして、再び同じ場所に現れて採食する姿を確認しました。

 小屋番の話でも、鈴やホイッスルの音を気にせず、かなりヒトと接近してから離れるようですから、
ヒトの側が意識してクマがいるかいないか確認するようにしてください。
 
 テント場はいまのところ幕営可能としていますが、
小屋番から指示がある時は撤去するなどしてくださるようお願いいたします。

 なお、水場の水はまだじゅうぶんありますが、供給源の雪渓がだいぶ細くなってきていますので(写真参照)、
今月中に涸れる可能性もあります。ご注意ください。

残雪状況
板垣新道底部:稜線側40m, 小屋側120m

写真 白雲岳避難小屋テント場と雪渓 注意喚起の看板(テント場) 8/6

緑岳コースの開花状況

緑岳開花状況

 緑岳では第二花畑からエイコの沢ガレ場にかけてエゾコザクラ・アオノツガザクラなどの
雪田植物群落が見頃を迎えています。

 稜線では、高山植物開花の最後を飾るクモイリンドウが咲き始めました。
山の短い夏が終わろうとしています。残雪は第一花畑端部に一ケ所のみとなりました。

開花状況
緑岳第一花畑:チングルマ・ハクサンボウフウ・ミヤマリンドウ・アオノツガザクラ↓ ヨツバシオガマ・エゾコザクラ○
緑岳第二花畑:チングルマ・ハクサンボウフウ・エゾノツガザクラ・ミヤマキンバイ↓ エゾコザクラ・ヨツバシオガマ〇
緑岳第二花畑上部~エイコの沢ガレ場:アオノツガザクラ・チングルマ・ヨツバシオガマ・ミヤマリンドウ↓ エゾコザクラ・ミヤマキンバイ○
緑岳~板垣分岐:エゾツツジ・コマクサ終 イワブクロ・サマニヨモギ・エゾハハコヨモギ・エゾイワツメクサ・ウスユキトウヒレン・チシマギキョウ・レブンサイコ・エゾタカネツメクサ↓ クモイリンドウ↑
板垣分岐~白雲小屋:コマクサ終 クモマユキノシタ・ヒメイワタデ・チシマギキョウ・リシリリンドウ・シラネニンジン・イワギキョウ・ミヤマリンドウ↓
白雲小屋下:アオノツガザクラ・トカチフウロ↓ エゾコザクラ・ハクサンボウフウ・イブキトラノオ○ ミヤマキンバイ・タカネトウウチソウ↑
白雲小屋周辺:ミヤマアズマギク終 チシマギキョウ・エゾタカネツメクサ↓ クモイリンドウ・ウスユキトウヒレン

残雪状況
第一花畑:端部10m
第二花畑:残雪なし
第二花畑上部~エイコの沢ガレ場:残雪なし

写真 緑岳第二花畑上部 緑岳稜線 8/6

黒岳北東斜面

黒岳情報

 夏のお花もまだまだ開花中ですが、そろそろ秋のお花に移り変わってきました。
朝晩気温が低く推移しており(本日早朝黒岳石室10℃)、ポン黒岳周辺のウラシマツツジも
何やら赤いものが・・・。

 そのような中でも、石室周辺では雪どけ場から「チングルマ」「エゾツガザクラ」「イワヒゲ」等々が
小群落を形成しています。

 雲ノ平ではチングルマの綿毛が一面を占め、秋の装いとなっていました。
但し、場所によってはエゾツガザクラやアオノツガザクラが小群落を形成しています。

 赤石川は水量少なく流れも緩やかです。問題なく渡渉できます。
日々状況が変わりますので、装備を万全にお願い致します。

 北鎮岳分岐下雪渓は一部雪渓上を歩きますが、
歩行部の殆どが消雪しました。(周辺はまだ多くの雪渓です)

 本日は風が強いこともありしかも気温も低い為、頂上以降は
かなりの冷え込みです。頂上までは熱中症対策もまだまだ必要ですが、
頂上からは防寒対策も考慮されて下さい。

*本日早朝、ポン黒岳周辺にヒグマが出没しました。
 親離れした若い個体のようですが、すぐに立ち去ったとのことで
 特段問題はありませんが、鳴り物は必ず持参して下さい。

写真:頂上周辺のイワギキョウとイワブクロ 石室周辺のエゾツガザクラ等

*双瀑台散策路が一部損壊したため、現在立ち入り禁止となっております。

お知らせ

お知らせ

*いよいよ本日から愛山渓上川線が開通となりました。

以下、ご周知下さい。

・「イズミノ沢」の橋が傾き通行できません。
 上流部に飛び石があり平水時は渡渉できますが、増水時は十分な注意が必要です。

・登山者が通行していないことで、ヒグマの痕跡が多いです。
 フン、足跡、看板(六ノ沼)に背こすり跡とかじり跡。
(かじり跡は先日も投稿した通り、自分の存在やなわばりを誇示し他のクマに知らせる痕跡です。
周辺に定着の可能性もありますので、十分な注意が必要です。)

・その他、倒木や掛がり木も多数あります。

・また、村雨の滝コースは登山道崩壊のため、通行止めとなっています。
 復旧にはしばらく時間がかかるとの事で、三十三曲がりコースをご利用ください。


十分注意されて登頂して下さい。
(大雪山山守隊情報一部抜粋)

2019.07.31

お知らせ

お知らせ

*白雲岳避難小屋周辺にヒグマが現れました

 表題の通りヒグマが出没しました。
目視による最終確認は26日で、現在は確認されていません。

 但し、登山者談で板垣新道分岐の標識近くに立てられた看板に
「背こすり跡」と「かじり跡」が確認されました。

 諸説はありますが、特に「かじり跡」は、自分の存在やなわばりを誇示し
他のクマなどに知らせる痕跡として付けられます。

 周辺に定着している可能性も否定できないため「野営地のテン場」の
利用を自粛していただいております。
(詳細は避難小屋管理人に確認されて下さい)

 また、赤石川周辺から雲の平周辺でも大きめの個体が行き来しています。
定着の可能性もありますが、現在のところ登山道に出没の情報は入っていません。

 最近は「鳴り物」を持参しない登山者が多く見受けられます。
ヒグマに遭わない努力も必要です。是非鳴り物を持参するようお願い致します。

*ヒグマはどこにでもいます・・・。

2019.07.30

以下、本日(7/31)高原温泉ヒグマ情報センターからの情報です

白雲小屋のヒグマ情報です。
先週25日頃からテント場の近くにヒグマ2頭が出没していました。2頭一緒に出没したこともあり、親離れした兄弟クマの可能性もあります。
高根ヶ原から忠別沼にかけての広範囲に糞や足跡などの痕跡があり、沼巡りコースで見られる個体もいるかもしれません。
白雲小屋に泊まる人には、管理人さんから状況説明があり、自己責任でテン場を使ってもらっているとのことです。
29日、30日は出没していませんとのことです。
管理人の金野さんによると、曜日にはテントを張らずに小屋泊りの方が多く、とても込み合ったようです。
また管理人の小山さんによると、熊スプレーを持って追いかけると!!逃げていくので、人を警戒しているようだとのことです(追いかける管理人もスゴイネ、管理人を警戒しているのかもしれない・・)。
いずれにせよ、ヒグマに食料をとられて、居つくことになると大きな問題に発展します。人間が細心の注意を払って利用すべきだと思います。
情報発信はしていきますが、詳しい状況は日々変わりますので、ヒグマセンターに立ち寄りの際は情報を聞いてください。

2019.07.31