赤岳コースの雪渓

赤岳残雪状況

 道道銀泉台線が22日に開通し、赤岳方面への登山ができるようになりました。
春先からの低温傾向のおかげで雪解けが遅れ、平年よりも残雪が多い印象です。

 森林管理署の登山事務所から歩きだしてすぐに、残雪がでてきて、ところどころ登山道を塞ぎます。
第一花園・第二花園・第三雪渓・第四雪渓と、全面雪に覆われています。

 雪渓の斜度はそれほどきつくないのですが、雪上歩行に慣れていない方は、
軽アイゼンなどを携行されたほうがいいでしょう。

稜線上は雪はありませんが、高山植物の開花は遅れています。

開花状況:赤岳山頂~小泉岳~板垣新道分岐
 エゾオヤマノエンドウ↑・チシマアマナ↑ イワウメ・ミヤマキンバイ咲き始め
 ホソバウルップソウ咲き始めだが、花数少ない

 白雲岳避難小屋は管理人が常駐しています。
テント場は3分の1ほど露出していますが、あとは雪の下です。水場は使用可能です。

 板垣新道底部の雪原の末端にできた雪壁には、白雲小屋管理人さんが階段を切ってくれましたが、
視界不良時は転落しないよう注意してください。

写真 赤岳・第一花園 第三雪渓 6/26
  • 滑落には十分注意してください。

赤石川方面

黒岳登山道の様子

 黒岳北東斜面は、頂上直下等部分的に登山道が露出してきましたが、
未だ全面雪の状況です。

 特に、九合目から頂上直下にかけては「雪切り」はしてあるものの、
滑落の危険がまだあります。

 雲ノ平周辺も同様に「雪原状態」です。
視界不良時は十分注意されて下さい。

 写真の「赤石川」方面も全面雪ですが、
上部から亀裂が入ってきましたが、渡渉部は雪の中です。

装備を万全に安全な山行をお願いします。

写真:赤石川周辺 6/26
  • 視界不良時は十分注意してください。

大雪高原沼

沼コース開通

 高原温泉ヒグマ情報センターが開館し、ヤンベタップの渡河点に橋が架けられ、沼めぐりコースが開通しました。
しかしながら、昨夏の台風による路面流失の被害を受けた沢沿いのトレイルは復旧の目処が立っておらず、
今シーズンは、コースを一周することが出来ません。当面は空沼までの往復になりますので、ご了承ください。

 コース内は、入り口からヤンベタップの橋まではトレイルが出ていますが、その後は残雪がしだいに多くなり、
土俵沼から上は雪上歩行になります。

 土俵沼・滝見沼・緑沼・湯の沼・エゾ沼は水面が一部露出してきましたが、それ以外の沼はまだ厚い雪の下です。
三笠新道はいまのところ通行可能ですが、コースはほぼ全面雪です。トレイル上にヒグマの存在が確認されしだい閉鎖になります。

 三笠新道閉鎖と同時に、沼巡りコースは高原沼までの往復となり、秋の紅葉シーズンまでは空沼へは行けません。
夏には水が枯れるために空沼と呼ばれるこの沼の、水面に新緑が映えるのはこの時期限定の景色です。

コースへの入場は、午前7時から午後1時まで、午後3時までに退出することになっています。
午後1時を過ぎると入場できませんのでご注意願います。

写真 沼巡りコース・大学沼 空沼 6/23
  • 時間にゆとりを持って安全な山行をお願いします。

黒岳北東斜面

 雪どけが進んでおり、所々登山道が露出してきましたが、
いまだ「全面雪」という状況です。

 全斜面「滑落」「踏み抜き」「道迷い」に注意が必要ですが、
特に、頂上直下の急斜面の滑落には十分気を付けて下さい。

 アイゼンが必要となりますが、
装備がない場合や雪に不慣れな方につきましては、入山を控えたほうが良いと思われます。
(毎年滑落事故が発生しています)

写真:黒岳頂上直下の急斜面 6/23
  • 滑落には十分注意してください。

お知らせ

*お知らせ

*黒岳石室営業開始 6月24日
(只今、石室本館改装中です。一週間(予定)程で終了予定のようですが、
 この間は、別館での宿泊となります。)
*白雲岳避難小屋  6月24日
*愛山渓温泉(ヒュッテ)6月24日日帰入浴開始 25日宿泊営業開始

以上となっています。

 尚、山岳地帯の雪の状況ですが、前回情報時より
雪どけは確実に進んではいますが、いまだ残雪の多い状況です。

装備を万全に安全な山行をお願いします。
(ここ数日、黒岳九合目から登頂を断念される方が多いです。
 まだまだ滑落の危険性がありますので、十分注意されて下さい。)

写真:新緑の大雪山・層雲峡黒岳ロープウェイ周辺 6/21