黒岳・雲ノ平

気温の低い日が続いているので少し厚着をして黒岳へ今日はお鉢平一周。上川町方面、白くもこもこした厚めの雲海。山は青空・水色の空。
黒岳の登りはさすがに汗ダラダラでしたが、稜線日差しはあるので厚着の私には冷たい風がかえって心地よいくらいで快適でした。
黒岳では紫色の花がだいぶ増え、九合目から上のほうではダイセツトリカブトの紫色がキレイでいちいち覗きこんでしまう。
山頂から先のエゾツツジはさすがに下り坂、残り花の雰囲気。イワブクロも少しくたびれ気味かな?
今日のメインはなんと言ってもチシマツガザクラ一面の雲ノ平。イワウメやイワヒゲの印象が薄かったので、キバナシャクナゲに続きこの一面の広がりはオススメです。まだ蕾もありますのでしばらくは楽しめそう。高根ガ原の写真よりはわかりやすいかな?
稜線全般で咲いている花:イワブクロ・エゾイワツメクサ・クモマユキノシタ・メアカンキンバイ↓・エゾノマルバシモツケ↓・コマクサなど。

五色岳

最近はやりの問合せ「五色ヶ原はどうでしょう?」ここ数年(書きつづけているかもしれないけれど)五色ヶ原のハクサンイチゲの大群落はありません。自然界の事なので断定は出来ないし今までも曖昧にお答えして来ましたが、多分この先も見込みは無いと思います。
五色ヶ原と呼ばれる場所は鹿の食害もあるけれど乾燥化が進み、草原のような状態で、開花に当たりハズレがあるというレベルではなくハクサンイチゲが見当たらない。
雪だまりの解けた所にチングルマやツガザクラの群落は出現してわっ!と驚かせてはくれるけれど、写真集やテレビに出てくるあの風景にはもう出会えないのだろう思う。
写真:今日一番キレイだった場所、チングルマ群落。左手に晴れていれば一度消えたトムラウシ山が見え始める所。五色岳山頂下のチシマノキンバイソウ小群落、もう下り坂でした。

縦走路にて

白雲小屋より高根ガ原を経て忠別・ヒサゴ・トムラウシへの憧れの縦走路(私は沼の原へ途中下山)。高根ガ原・平ヶ岳周辺のコマクサの群落は一つ一つの花はだいぶくたびれてきていましたが、遠目には花数も多く見ごたえがある。平ヶ岳では群落が少し遠めにあってちょっと切ない。確かに気持ちはわかる。今日は女性二人が登山道を2~3m外れてコマクサ群落に近づいて写真を撮っている所に居合せてしまった。戻ってきた所で「登山道外に立ち入らないようにお願いします」とお願いしたら「そうなんですよねぇ…ハァーイ」との返事。きっとこの人達はまた誰も見ていないところでなら簡単に登山道を外れてしまうんだろうと思いつつ去る。
楽しみに山に来ている人に注意をしてお互いに嫌な思いをするのが自分も嫌なので、どうしても注意ではなく声かけになってしまう私の姿勢も甘いのだと思うけれど、パトロールには限界がある。
最近は山のトイレの問題とか登山道侵食の問題とか、あれよあれよと言う間に行政が山について関わりだし、それはそれで良い方向なのだろうけど一人一人の自分自身に対する意識は向上してるだろうか?
自分に都合の良いことだけじゃなく(トイレがなかった所にトイレが出来てラッキー!とか)守るべきことは守ると言う潔さはきっと無い。
山を楽しみに来てもらうのは歓迎すべきことだけど開放的な気分になりすぎ羽目をはずしてテント場で騒ぐとか、登山道外立ち入らないで!わかっていても自分くらいは…とか、ハイシーズンに何人かのパーティーでの山中泊山行でテントを持っても来ないとか、気軽に植物帯の上に座るとか荷物を置くとか…愚痴めいてしまってスミマセン、でもそんな事にぶち当たるとめげてしまいます。
楽しむ為に自分を律することも心がけて欲しいと私も心がけなければと思う平ヶ岳でした。
写真:地面に満開のチシマツガザクラ。わからないかなぁ?

裾合平

前回7/15咲き始めだったチングルマはもう下り坂かな?別の場所はどうかなぁ?と思いながら裾合平へ行ってきました。
中岳温泉寄りの方のチングルマは咲き始めなのか、キレイだけれど花数が少ない感じ。エゾコザクラの群落は下り坂の所とちょうどキレイに咲いているところとイロイロ。
もう終わりかな?と思っていた裾合分岐寄りのチングルマの群落はまばらに綿毛になりかかって全体的には下り坂かもしれないけれどまだまだ花数あり、奥までクリーム色が広がっていて思っていたよりヨカッタ。
写真:木道脇はこんな感じ。
(黒岳雲ノ平のチシマツガザクラが咲き始め。まだ蕾も多く今週末は見頃になるのではないでしょうか)

非常識

三連休の中日、層雲峡もにぎやか。山もかなりの人出で賑わっていたことでしょう。そんな中かなり腹立たしい電話がありましたので皆さんにはそんな事がないよう、お知らせです。
電話の主は声の感じから40歳前後と思われる男性で愛山渓から沼の平へ登山中。電話は松仙園あたりでしょうか?
迷っていると言うわけではないようでしたが「今こんな感じの所にいるのですがどこそこへ行くのは右か左か?」とか「この辺りから沼は見えるのか?」とか「雪渓をどの方向に行ったら良いか?」とか…
地図も持たず、事前の下調べもせずの登山だったのでしょう。今日はお天気も良かったので携帯電話の通じにくい愛山渓からでも(途中切れながらも)通じましたが、「山に登りながら情報を聞こう」と思っていたのであればその姿勢には疑問が残るし、「ちょっと迷ったみたいなので電話してみた」のであっても、こちらは電話を頂いても現地の状況を把握できませんのでルートの指示など出来ません。
携帯電話に頼って、事前の準備もしないような姿勢では事故・遭難につながるのだと思います。しかも少し気軽な感じの問合せだったので(これはこちらの主観ですが)あきれるよりも腹立たしかった。
比較的気軽な日帰り登山でも、ちょっとした油断でケガをしたりする可能性のあることを心にとめて、安易な気持ちで登山はしないで下さい。
写真:7月18日白雲岳山頂より(記事との関連はありません)