緑岳

この日は高原温泉でもひんやりと寒いくらい冷え込み、いよいよ秋の訪れが感じられましたが、まだ樹林帯や花畑は緑色にもそう大きな変化は見られませんでした。
第一花畑も第二花畑もチングルマの綿毛群落が広がって見応えがありますが、まだ葉の色づきはほとんどありません。チングルマの綿毛群落の中にパラパラとミヤマアキノキリンソウ・ハクサンボウフウ・シラネニンジンの花あり。ミヤマリンドウは花つぼんでいて、もう開かずに種になっていくような感じ。第一花畑奥の雪渓は登山道から無くなり、周辺チングルマ・アオノツガザクラ・エゾコザクラ・ミヤマキンバイ・小さなハクサンボウフウなど、春の雰囲気。
第二花畑上の方ではアオノツガザクラ群落がほとんど花落ち、種子になりかけ。でも種群落も結構見応えがある!(笑)。崖手前雪どけの遅かったところで、ウサギギク・トカチフウロ・ダイセツトリカブト・ウメバチソウなどがまだ咲いていました。
写真:ガレ場より緑岳タスキ遠望。ウラジロナナカマドにうっすらとした橙(茶)色の色づきがわかるでしょうか?

ウラシマツツジ

稜線ガスが かかったり晴れたり。日差しを浴びると暖かくも感じるけれど、風は強めでじっとしていると寒くなるほど。
山の上のウラジロナナカマド、色が抜けてきた印象。ハイマツの緑との濃淡が現れ始めました。黒岳のウラシマツツジ、まだ鮮やかな赤色は少ないけれど、緑色と赤色が混じりながら全体に色づきが広がってきた感じ。タイセツイワスゲが黄茶色がかり、エゾツツジの橙茶色やイワブクロの紫赤色・橙茶色も増えてきて、草紅葉始まったなぁと言う感じ。
お鉢平を一周してみるとまだ黄緑色の風景もあり、今日はまだ秋ではないけれど、秋はもうそこまで近づいていてきっと突然やって来そうな気配です。
写真:お鉢平展望台上より黒岳。

第三雪渓

雪解けの遅かったせいでしょうか。8月末というのに赤岳山頂まで第二花園の春の花以外でも、登山道沿いにパラパラと、ずっと花がある感じ(群落などあまり印象深い風景ではありませんが)。
まだまだ秋の紅葉と言う感じではありませんが、稜線ここ数日で微妙に変化してきたかもしれません。ヒメイワタデの鮮やかな赤橙色がポツポツあり、スゲも黄茶色がかって、全体に色も抜けてきた印象。ウラシマツツジの色づきもまだ鮮やかな赤色ではありませんが、全体に広がりつつあるという感じです。
写真:赤岳・第三雪渓(8月29日)

ダイモンジソウ

朝晩はだいぶ涼しいのですが、昼間日が差すと一瞬暑いと感じる程度にほんの少し暑さのぶり返している層雲峡です。
久しぶりに紅葉谷に行って来ました。そろそろ花も無く緑ばかりかと思っていましたがそうでもなく、特にミズヒキの種の赤色が多くきれいでした。花は全体に下り坂ですが、サラシナショウマ・ノブキ(↓)・オニノヤガラ(残花)・ミヤマセンキュウ・コモチミミコウモリ・エゾアジサイ・エゾクロクモソウ・キツリフネ(残花)・エゾトリカブト(○)など。アケボノシュスランは咲き始めのようでした。
雨後は滑りやすくなり、道にかかる笹や背の高い草の水滴で濡れますのでご注意下さい。紅葉谷の紅葉は例年10月上旬です。
写真:ダイモンジソウ(8月27日)普段高い山の上では見られない花に出会うと嬉しい。

黒岳より

先日の雨の後、朝晩は急に寒く感じるようになった層雲峡です。山の上では8月下旬は寒さに慣れていないためか、毎年毎年急に寒くなったように感じられます。そろそろ防寒対策も怠りなく。白雲岳避難小屋管理人の方の話では、山の上で(23日頃)薄氷が張ったそうです。
先日もお伝えしましたが、今日から黒岳ロープウェイの運行時刻が変わり終了時刻が一時間短くなっています。その他、旭岳ロープウェイは9月1日~変更がありますので、山行の際はご確認下さい。
写真:黒岳より(8月25日)。この日は晴れて層雲峡も山の上も昼間は日差しは暑いくらいで、まだまだ秋めいた感じではなかったとのことです。