濃霧

この写真は一体何の写真?絵で見てもわからないほどの「濃霧」の写真です。下山時にガスがかかってしまい、視界は足元のみ。これほどの残雪でしかもガス・・・。いくら「慣れている」とはいえ、さすがに緊張します。鳴り物もしっかりと鳴らしながらの下山。そうです、こういう状況の時に大型の動物に遭遇する危険があるのです。くれぐれも鳴り物はお忘れなく。万が一の場合に備えて、地図・コンパスも必須です。「黒岳ぐらいなら」と思われがちですが、何と下山時リフトの降り場を約10m通り過ぎてしまいました。何年も登っている山なのに・・・。やはり、油断は禁物です!装備を万全に安全な山行をお願いします。

写真:ガスで視界不良の七合目周辺 6/17

黒岳七合目~八合目

写真の通り、七合目標柱が約20cm露出しました。ようやくと言ってよいでしょう・・・。ここだけで見ると、昨年は6/2に20cm出ましたので昨年比約半月遅れていることになります。八合目標柱は全露出しました。しかし、この間は全て雪の中です。一体いつになったら登山道が出るのでしょうか・・・といった状況です。しかも、部分的にはまだ雪面が凍り付いている所もあります。まだまだ上下山は気が抜けません・・・。

写真:黒岳七・八合目標柱付近 6/17

黒岳九合目

標柱周辺から断続的に登山道が露出してきました。しかし、やはりまだ「雪の中」という表現が良いのかもしれません・・・。融けてきた部分は写真の通り「踏み抜き」やすくなっています。くれぐれも慎重に上下山して下さい。尚、この時期特有のことですが、踏み抜きを避けてお花の上を歩いた痕跡が幾つも見られました。気持ちは分かるのですが・・・。植生が回復するまで「とんでもない」年月がかかってしまいます。雪が溶けて「ぐちゃぐちゃ」道路は、是非とも「スパッツ」を装着し慎重に歩いていただければ・・・。いつまでも、素晴らしい「大雪山」であってもらうため、皆さんのご協力をお願いいたします。

写真:九合目標柱を過ぎた辺り 6/17

黒岳頂上直下

想像通り、まだまだ急斜面にたくさんの残雪がありました。幾分薄くなっているようですが、まだ油断のできない斜面でした。ここの上下山は、やはり「軽アイゼン」があると安心安全ですが、少なくとも「ストック」は必ず持参してください。ここの前後は、前回と比較して断続的に登山道が出てきており、かなり歩きやすくはなってきましたが、この急斜面は、まだ「手こずり」そうです・・・。

写真:頂上直下の急斜面 6/17

高山植物開花情報

前回13日から新たに「ジンヨウキスミレ」「エゾノハクサンイチゲ」~九合目付近、「チングルマ」「エゾノツガザクラ」~ポン黒岳付近、が開花しました。既にお知らせしている植物たちも、その範囲を徐々に拡げています。頂上直下の小さな「クロユリ」はまだ蕾の状態でした。(背丈が低く黒岳ではかわいらしいと人気のお花です)また、いつも群落を形成する「雲の平」「北海沢」方面はまだ雪の下となっています・・・。

写真:エゾノツガザクラ ポン黒岳 6/17