クチャンベツから五色岳への登山道

 八月に入り、「山の日」やお盆休みも近づいてきました。縦走登山を計画されている方も多いかも知れません。

 去年は復旧のために通行止めになっていた層雲峡本流林道が開通したおかげで、クチャンベツ登山口から沼ノ原・五色岳方面にむかう登山道が利用可能となっていますが、ヒサゴ沼や忠別岳の避難小屋への最短ルートとして利用を考えている場合は注意が必要です。

 このコースは、大雪山グレード4『大雪山の厳しい自然に挑むルート』であるとともに、登山道の荒廃スピードに整備が追い付かないルートでもあります。木道の再整備が行われた沼ノ原周辺は、ひかくてき歩きやすい登山道で、日帰りコースとして利用できますが、五色の水場より上部では登山道の荒廃が進んでいます。

 1580m付近にはグレーチングで修復された箇所がありますが、1600m付近から1750m付近にかけては、腐朽した木道の上をササが覆い、歩行に注意が必要です。手でササをかき分けながら、足場を探りながら歩くことになるため、予想以上に時間がかかります。とくに縦走などで荷物が重くなる場合には、コースタイムに余裕をもった計画を立てるようにしてください。

 新しい足跡や糞も見られましたので、ヒグマ対策も必要です。

 

写真 五色岳1600m付近 同1700m付近 8月1日