縦走路にて

白雲小屋より高根ガ原を経て忠別・ヒサゴ・トムラウシへの憧れの縦走路(私は沼の原へ途中下山)。高根ガ原・平ヶ岳周辺のコマクサの群落は一つ一つの花はだいぶくたびれてきていましたが、遠目には花数も多く見ごたえがある。平ヶ岳では群落が少し遠めにあってちょっと切ない。確かに気持ちはわかる。今日は女性二人が登山道を2~3m外れてコマクサ群落に近づいて写真を撮っている所に居合せてしまった。戻ってきた所で「登山道外に立ち入らないようにお願いします」とお願いしたら「そうなんですよねぇ…ハァーイ」との返事。きっとこの人達はまた誰も見ていないところでなら簡単に登山道を外れてしまうんだろうと思いつつ去る。
楽しみに山に来ている人に注意をしてお互いに嫌な思いをするのが自分も嫌なので、どうしても注意ではなく声かけになってしまう私の姿勢も甘いのだと思うけれど、パトロールには限界がある。
最近は山のトイレの問題とか登山道侵食の問題とか、あれよあれよと言う間に行政が山について関わりだし、それはそれで良い方向なのだろうけど一人一人の自分自身に対する意識は向上してるだろうか?
自分に都合の良いことだけじゃなく(トイレがなかった所にトイレが出来てラッキー!とか)守るべきことは守ると言う潔さはきっと無い。
山を楽しみに来てもらうのは歓迎すべきことだけど開放的な気分になりすぎ羽目をはずしてテント場で騒ぐとか、登山道外立ち入らないで!わかっていても自分くらいは…とか、ハイシーズンに何人かのパーティーでの山中泊山行でテントを持っても来ないとか、気軽に植物帯の上に座るとか荷物を置くとか…愚痴めいてしまってスミマセン、でもそんな事にぶち当たるとめげてしまいます。
楽しむ為に自分を律することも心がけて欲しいと私も心がけなければと思う平ヶ岳でした。
写真:地面に満開のチシマツガザクラ。わからないかなぁ?