黒岳のエビのしっぽ

 風は穏やか。雲ひとつない空は快晴。白銀の黒岳へいざ行かん。
 7合目では30~50cmだった積雪も、9合目まで来ると膝上まで達し70cmくらい。それ相当の覚悟と装備がないともう山には登れません。今日の黒岳は野鳥天国。アカゲラ、ウソ、ホシガラス、ギンザンマシコの面々がパタパタ飛び回っては、代わる代わる冷やかしていく(ように見えた)ので、こういう時は、翼を持つ者の特権が心底羨ましい。無雪期のたっぷり2倍の時間をかけて登った黒岳山頂は、見渡す限りエビの尻尾の世界。

 写真:樹氷「エビの尻尾」(黒岳山頂10/24)