沈黙の春

なんとなく寂しい。いつも心寂しい私ですが、どうも原因はそれだけではないようです。夏の観光シーズン真っ盛りだというのに、駐車場に車が少ない。登山道をあるいている登山者をあまり見かけない。そしてなによりも、気温が低く、雪解けがすすまないために、開花も遅れ気味で花数が少ない。それもこれも、六月からの天候不順が大きな原因?
 花畑として知られる緑岳の第一・第二花畑も、やはり開花は遅れ気味です。第一花畑では、エゾコザクラやエゾノツガザクラ・チングルマが咲き始めて来ていますが、第二花畑上部からエイコの沢を見おろす崖のあたりまでは、20~40mの雪渓が六ヶ所残っています。雪が解けた場所も、アオノツガザクラの黒々とした葉ばかりが目立ち、「沈黙の春」状態。
 エゾコザクラ・エゾノツガザクラ・チングルマが咲きそろい、三役そろい踏みが見られるのは、もう少しさきになりそう。

【雪渓状況】
第一花畑:85m
第二花畑奥~エイコの沢崖:30m、40m、25m、35m、35m、20m

【開花状況】
第一花畑:キバナシャクナゲ↓/ジムカデ○/チングルマ↑/アオノツガザクラ咲き出し↑/ミネズオウ↓/コエゾツガザクラ咲き出し↑/ミヤマキンバイ↑/エゾコザクラ↑
第二花畑:エゾコザクラ咲き出し↑/ミヤマキンバイ咲き出し↑/キバナシャクナゲ↓/アオノツガザクラ咲き出し/チングルマ咲き出し↑
第二花畑上部:エゾコザクラ○/アオノツガザクラ蕾/ミヤマキンバイ咲き出し↑/チングルマ咲き出し↑

写真:エゾノツガザクラ(第一花畑 7/29)
「沈黙」の中のささやかな春