初雪・骨の傍らに

 【初雪】正午過ぎから時折風雨に混じってちらちらと降り始めた雪は、午後3時半には地面をすっかり白くしてしまいました。昨年よりも一日早い層雲峡の初雪です。まだ雪虫の姿も見ていないというのに。

 【紅葉谷】その光景に、息をのむほど惹き付けられました。とりどりの落ち葉の上に埋もれるエゾシカの頭蓋骨。なにか違和感を感じたのは、長い時間の経過を示す骨の白さに対して、落ち葉の色彩が妙に鮮明で、あまりにも対照的だったから。けれど落ち葉もまた遺骸。その色もじきに鈍くなり、同じように土に還っていきます。
 もうひとつ対照的だったもの。それはそのエネルギーを受け継ぐ者。骨の傍らには、ミズナラとイタヤカエデの苗木が育っていました。

 写真:エゾシカの頭骨と苗木(10/12)