ワタスゲの湿原

 愛山渓から三十三曲がりコースをつづらに登り沼ノ平へ出ると、湿原にはワタスゲの白い綿毛姿が広がっていました。六ノ沼を過ぎ乗越までは、ハイマツに背をかがめ、岩とぬかるみを越えていく道のりですが、登山道の修復作業が少しずつ進められ、以前のようなひどいぬかるみは少なくなりました。
 乗越から裾合分岐までは雪渓が数ヶ所残っています。ピウケナイ沢は蛇カゴが一部崩れ水没中。渡渉時、ふくらはぎまで水がせりあがってきます。
 裾合分岐から湿原に戻る頃には、塔のように高く雲が湧き上がり、やがて遠くの空でゴロゴロ。帰路の滝コース、急ぐつもりが木陰に咲く山荷葉の透けるような白さに、思わず引き止められ。

 *開花状況*
(沼ノ平湿原)ワタスゲ綿毛、チングルマ、エゾコザクラ、ハクサンチドリ、コツマトリソウ/(当麻乗越)チングルマ、エゾノツガザクラ、イワヒゲ/(滝コース)エゾノリュウキンカ、サンカヨウ、ミヤマキンポウゲ

 写真:ワタスゲ(沼ノ平7/3)