抜け殻



 真っ白い風がぐるぐると渦を巻きながら次々と通り過ぎて行きます。外に出るのも憚られるこんな日に、

   雨ニモマケズ
   風ニモマケズ
   雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
   丈夫ナ・・・蝉の抜け殻がありました。

        (「雨ニモマケズ」/宮沢賢治より)