冬山装備が必要

 五月の末から低温と強風傾向が続いていたため、黒岳の雪解け状況が気になり、ようすを見てきました。

 結果から申しますと、例年より雪は少ない印象です。とはいえ、7合目の登山事務所を出発するとすぐに雪面になり、山頂直下まで雪道が続くのはいつもの年と同じです。ただし積雪量は少なく、9合目の標柱は完全に露出していました。

 雪が少ないとはいえ、山頂直下まで急斜面が続くことに変わりはありません。今日も、朝の早い時間帯は雪面が硬く、場所によってはキックステップで登りました。朝一番のロープウェイで入山する場合は、アイゼンがあったほうが安心です。雪上歩行に不慣れな方は登山を控えたほうが良いでしょう。

 黒岳石室は建物がほぼ露出していたので、18日のオープンに支障はないと思われます。テントサイトも完全に露出しています。トイレはまだ閉鎖されているので、携帯トイレをお持ちください。水は携行するか、雪を溶かしてつくることになります。

 石室前の分岐から赤石川方向は広い雪原が広がっており、雲の平も大部分が雪に覆われているので、白雲岳方面・旭岳方面へ縦走する方は、GPSやスマホの地図アプリなどで、現在地を確認しつつ歩く技術が要求されます。

 天気予報によりますと、今週も低温傾向が続きそうです。防寒対策もじゅうぶんに行って、入山してください。


写真 黒岳9合目斜面 黒岳石室 6/6