黒岳残雪状況

登山にはご注意ください

 北海道の内陸部からは夏日や真夏日の便りが聞こえてきますが、
層雲峡ビジターセンター周辺では、ようやくエゾヤマザクラが満開になりました。
一面冬枯れていた峡谷の斜面も、徐々に新緑に彩られてきた今日この頃です。

 黒岳ロープウェイでは夏季営業に向けて、現在、黒岳ペアリフトの架け替え工事が進行中ではありますが、
5合目より上はいまだに雪山だということを「お忘れなく」です。

 ここ1週間ほどは気温が高い日が続きましたが、4月5月の低温傾向により、残雪は例年のこの時期よりも多めとなっています。
本日は気温が高く、雪も柔らかく、スタート地点の5合目からスノーシューを履き、9合目まで上がることができました。
そこから上の斜面は、スノーシューでは滑落の恐れがあるので、いわゆるツボ足で石室まで往復しました。
気温が低く、雪面が硬い日はアイゼン・ピッケルが必要になります。

 山頂から石室まではほぼ登山道が出ていますが、雲の平は雪原に近い状態です。
視界の悪いときは道迷いに注意が必要です。

 改めて申すまでもありませんが、この時期の大雪山は、いつ冬山に逆戻りしても、
それに対応できるスキルを備えた登山者だけが楽しめる世界です。

少々「キツイ」言い方になりますが、昨年も多くの滑落事故がありました。
この時期の山行は、相当のリスクがあります。
安易な気持ちで入山すると「取り返しのつかない」ことになりかねません。
装備を万全に、安全な山行を是非ともお願い致します。

写真:黒岳9合目付近 5/21
  • 山に入られる方は十分に注意されてください。